汚物扱いされたトラウマはすべての行動に深刻な影響を及ぼした。その核には、汚物扱いによる存在否定で刻まれた「自分は汚物」の前提を浄化しようとすれば自分で自分を存在否定することになる自己矛盾があり、まさに「呪い」として行動がすべてトラウマを再演する構造になっている。
この呪いは、「呪い」と認識することで自分の中の問題から目を逸らして外に原因を求める結果になりやすい点も含めて呪いである。したがってこれは呪いであって呪いではないことを認識する必要があるが、それを阻む生存戦略が確立している。
AC界隈ではよく「毒親の呪いを解く」といった響きのいい言葉が使われてきたため、ネットに生存戦略を移していた私はそれに大いに感化されることとなった。それは様々な問題を顕在化させてきた。アディクションから離れても楽にならなかった理由がここにある。
ここで主に生活上のタスクについて先天的な要素が関係してくる。私のWAIS-Ⅲ結果は
であり凹凸差56のレアケースである。
PCに例えるならこのようになる。
| 時期 | 言語理解/CPU(101) | 知覚統合/GPU(100) | ワーキングメモリ/DRAM(128) | 処理速度/ストレージ(72) |
| 2006年(LGA775) | Core 2 Duo E6700 | GeForce 7600 GT | DDR2 4GB(32bitOS上限) | IDE HDD(66MB/s) |
| 2026年(LGA1851) | Core Ultra 7 265K | GeForce RTX 4060 | DDR5 128GB | IDE HDD(133MB/s) |
ちょっと自作PCに関する知識のある人ならストレージだけ極端に遅すぎてバランスが崩壊していることがすぐにわかるだろう。漫画家・参議院議員の赤松健先生は昔(LGA775の時代*1)、動画編集はHDDがボトルネックだと言っていたが、動画の出力処理に使うCPU・GPU・メモリがどんなに優秀でも、出力したデータをストレージに書き込む(=保存する)速度が遅かったらドン詰まりになり何にもならない。要するに出口だけが狭いのである。
これと同じことが生活全般に起こっている。計画段階では強いが計画の最終出力である実行が弱いのである。
これを解決するのは困難を極める。動画編集におけるストレージのボトルネック解消はSATA HDD(300MB/s)~SATA SSD(600MB/s)~NVMe SSD(約4000MB/s → 7000MB/s → 10000MB/s)という具合に緩やかで他のパーツよりも進化が遅れることになったが、これと同様に処理速度を補完する方法は現在はないに等しく、当面はそれを受け入れたうえで対策することになる。すると処理速度が求められる一般社会では通用しないので特殊ルートを自分で探して対応するほかなくなるだろう。
処理速度というとCPUをイメージしがちだが、処理速度とは計算速度や反応速度ではなくアウトプット持続性のことなので例えがストレージになる。
一般的に処理自体の速さと思われがちだが実際はそうではなく、安定したクオリティを再現し続ける能力である。エタイさんにはその数値(ベンチマーク)が低いゆえに当たればデカいが再現性がない。たとえるなら何か作業を繰り返す際にテンプレートを作って結果再現の精度を上げればいいのだが、回路的にはテンプレートが作れないので反復作業に対して毎回1から10までやり直すことになり、大きな負荷がかかる上に出力結果が安定しないことになりやすい。こうしたことで局地的には成功体験はあるが再現性がないので結局のところ一発屋である。この一発屋特性が人生の軌道から外れる土台となってしまったのである。
この特性の理解にはメモリ(DRAM)とストレージの関係を理解しておく必要がある。PCやスマホ、ゲーム機などのデバイスは、OSやアプリの起動、ファイルを開いたり写真や動画を観るといったあらゆる挙動が、
という行程を経る。これがそのまま発達特性におけるワーキングメモリと処理速度の関係となる。私の特性は、大容量すぎるワーキングメモリと遅すぎる転送処理速度のアンバランスさが困り感の根幹にあり、この土台が様々な問題を引き起こしている。
ただし、私の生活上の困難は処理速度の低さではなくワーキングメモリの高さがボトルネックになっている。これがトラウマと結びついているためワーキングメモリがある事象を入力された際に一瞬であらゆるシナリオが全展開され、恨みや恐れの感情の増幅装置になる。したがって感情の溜め込み速度が手放す速度を上回るため生活上に様々な気象をきたしやすい。このために私は幼少期の早い段階で人生がどうにもならなくなってしまったのである。
これは一般的には働けるレベルではないと考えられるため、手帳と年金の1級への昇級審査を打診するのが望ましいと考えられる。
私の特性はワーキングメモリの高さにボトルネックがある。発達障害はWAISの数値上で低い項目と高い項目の著しい差に問題があるとされがちだが、実はそうではないらしい。
WAISの項目のうち、ワーキングメモリが情報の一次処理に使われる。感情はここに割り込む。そして、それを二次処理で可視化・出力するのが言語理解・知覚統合・処理速度である。つまり、感情などは自分の意志(二次処理)が介入する前に展開(一次処理)されるわけだが、私はその一次処理に使われる容量と速度が速すぎるため、感情が健常者とは段違いの広範囲(シナリオや手順)に展開されて感情が増幅される。
処理速度はそれを行動にアウトプットするだけに過ぎないので、ここの高低差はたいしたものではない。HDDの通信規格がIDEからSATAに進化して数字上は大幅に進歩しても動画編集における書き込み速度は誤差でしかないのと同様である。*2
2025年11月ごろからメモリの高騰が続いているが、この異常事態は私の思考特性と似ている。AI特需でサーバー増強のため大量のメモリが必要になったが、大手のMicronはこの需要に応えるべくサーバー向けメモリの生産に全振りするため、一般向けメモリブランドのCrucialを廃止することを発表した。いかに大手とはいえ人手は限られているので一般向けには手がつけられなくなり損切りしたわけだが、これと同じことが私の頭の中で起きているのである。
この異常事態が私のデフォルトである。図にすると次のようになる。
脳は様々な感情をワーキングメモリに入力し、入力された感情はいろいろなシナリオを展開する。しかし健常者は展開する量や速さがそれほどでもないのに対して、私のワーキングメモリ容量では一気に大量の感情が流れ込んできて様々なシナリオを高速で全展開する。感情が大量に処理待ちになって過大な負荷がかかりフリーズしてしまうのである。
そこで私の生存本能は、存在証明に寄与する行動を選別して言動として処理し、存在否定の実績がある行動を実行せずプロセスを破棄する。
前者にあたるものが、
など。
そして後者にあたるものが
等である。これはほとんど反射レベルである。
この構造の特性により私の生活には様々な困り感が生じている。大まかには、
となる。
さらに厄介なのは、投薬に効果がほとんどないことである。通常ADHDの特性はワーキングメモリの不安定さに起因することが多く、それを一時的に安定させる効果が期待できるのがストラテラやインチュニブ、コンサータといったADHD御用達の薬である。
しかし私には投薬が効かない。ストラテラ・インチュニブを服用していた時期があったが効果はほとんど見られなかった。私のADHD特性は外見では一般的ADHDと同じだが、由来が高すぎるワーキングメモリの暴走なので投薬しても原因に対して頓珍漢な対処をしていることになる。よってもし仮にコンサータを処方されてもおそらく効果なしか逆効果だった可能性があるだろう。
| 特性 | 一般ADHD | エタイさん |
| 注意散漫 | ワーキングメモリへの 保持が持続しない | ワーキングメモリが 全方位に分散警戒アンテナを張る |
| ケアレスミス | ワーキングメモリが 複数の条件を記憶するのが困難 | ワーキングメモリへの 展開量が多すぎて優先順位が競合 |
| 忘れる | 憶える前に ワーキングメモリから消える | 出力待機中の感情が多すぎて ワーキングメモリが選別・損切りを行う |
| 音楽の脳内再生 | ワーキングメモリが 刺激を欲する | ワーキングメモリに溜まっている 負の感情を緩めるバリア |
| 脳内多動 | ワーキングメモリが 思考をまとめられず散らかる | ワーキングメモリが 身の危険回避のためにプロセス同時展開 |
一般ADHDと私では、特性が同じでも頭の中で起きていることが根本的に違う。これが投薬の効果がない原因と考えられる。